「ゲキを飛ばす」

 
「コーチが選手たちにゲキを飛ばした」というのは本当は間違いである、という話はしたでしょうか?

「ゲキ(檄)を飛ばす」というのは、檄=「自分の主張を述べて同意を求め、行動への決起を促す文書。檄文」を方々に急いで出し、決起を促す、ということです。(大辞林より)

日本史で「大塩平八郎の檄文」とかありましたね。

上の例でも、コーチが全国各地にいる選手たちに檄文を送り決起を促すというような意味でなければ、誤りということになります。

つまり激励したり発奮させたりする意に用いることは本来は誤りということで、その意味で言うなら「活を入れる」のほうが適切でしょう。

しかし、「活を入れる」よりも「ゲキを飛ばす」のほうが語感が強くて勢いがあるので、多く用いられるようになったのだと思います。

さて、広く現代的な用法を認めている三省堂国語辞典はどのように説明しているか?

檄を飛ばす
①檄を急いであちこちに送る。
②広くうったえかける。
③〔俗〕あらっぽく注意したりして はげます。
「業績回復のために社長が社員に  
▷〔「激を飛ばす」と書くのは あやまり〕


誤用とはしていません。これだけ広く使われていれば俗語として認めよう、という姿勢のようです。

ただ、この国語辞典の「〔俗〕」についての説明を見ますと、

俗語。改まった場、報道などでは使いにくいことばです。卑語・隠語を含みます。


とあるのですが、「ゲキを飛ばした」って、報道でもよく聞きますよね。。

なので、もはや俗語ではない、報道でも使われる確立された現代的用法と認めるべきなのかもしれません。
 
 

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