『暦はエレガントな科学』石原幸男

 
暦は以前から好きですが、このごろ、またちょっと好きです。

 暦はエレガントな科学 (Amazon.co.jpにリンク)

旧暦の閏月(うるうづき)をどこに入れるかがわかりました。暦好きとか言ってて、今まで知らなかった。。

旧暦の閏月というのは・・・

旧暦では、月の満ち欠けで1ヶ月としますから、1年12ヶ月で354日ぐらい。

これは、地球の公転周期約365日と比べて、10日以上も短い。

このままでは、太陽の動きからどんどんずれて、真夏にお雑煮ということにもなりかねません。

そこで、ときどき、1年を13ヶ月として、調整する。そのとき加えられる1ヶ月を、閏月といいます。

では閏月をどこに入れるか?

まぁ、適当に入れてもよさそうなんですが、ちゃんとルールがある。

「中気の入らない月を閏月とする」。これはすごい合理的だと思います。

まず、中気とは何か?

二十四節気というのがありますよね。立春とか冬至とか。

二十四節気とはいうものの、全部が節気ではなくて、節気と中気がある。節気と中気が交互に来る。

一月 二月 三月 四月 五月 六月 七月 八月 九月 十月 十一月十二月
立春 啓蟄 清明 立夏 芒種 小暑 立秋 白露 寒露 立冬 大雪 小寒
雨水 春分 穀雨 小満 夏至 大暑 処暑 秋分 霜降 小雪 冬至 大寒

上が節気、下が中気です。

いつこれらが来るかというと、太陽の動き(角度。黄経)で決まります。

つまり、黄経0度のときを春分とする、15度を清明とする、という具合です。

この「中気」が来ない月を、閏月とする、というルールなのです。

具体的に言いますと・・・

たとえば去年が閏年でした。つまり閏月があって、5月が2回ありました。

5月の中気である「夏至」は、ちゃんと5月の中に入ったのですが、6月の中気である「大暑」が、その次の月におさまりませんでした。

つまり、新暦でいう6月24日が新月で月初、7月22日が新月の前の日で月末だったのですが、その6月24日〜7月22日の間に、「大暑」(黄経120度)が来なかったのです。

なので、その1ヶ月は中気の無い月ということになり、6月ではなく閏5月となりました。

このように、中気の無い月を閏月とすることで、太陽の動きとカレンダーが合うことになります。

なかなかすごいと思いません? 私は感心してしまいました。

そういえば、昨日2月16日は新月で、旧暦の1月1日でした。おめでとうございます。

立春は2月4日でした。新年を迎えるだいぶ前に、春は来ていたことになります。

なので、このような歌が詠まれることになります。古今和歌集の最初の歌。

 ふる年に春立ちける日よめる  在原元方

年のうちに春は来にけりひととせを去年(こぞ)とやいはむ今年とやいはむ

(十二月中に立春を迎えた日に詠んだ歌
 
 年内だというのにもう春がやって来たよ。過ぎ去ったこの一年を去年と呼んだものだろうか。それとも、正月が来るまでは今年と呼ぶべきだろうか。)

(小学館 新編日本古典文学全集『古今和歌集』より)


閏月が入ると1年が長くなるので、12月中に立春ということが起こります。去年もそうだったというわけですね。
 
 

コメント

コメントの投稿